君を抱きしめるから~光、たずさえて~





 やはり彼は肩を揺すって大笑い。ボクはそういう風に茶化されたくはないんだけど。



「なあ、知ってるか? タツノオトシゴって、神秘でさあ……雄が子供産んで育てるんだぜ。どうなってるんだろうな?」



「どうなってるもこうなってるも、雌が雄の腹に卵を産み付けたんだよ。そこで受精して子が育つんだ」



「要するに雌は産みっぱなしと」



「怒らせたいのか、笑わせてやろうかというのか、どっちなんだ、君は」



 ちょっと意識してあんたから君に格上げ。こいつおもしろい。



「多分、両方。人間を理解するには怒らせるといいらしいから。あと友人を観るとかな。そっちはすごく、性格よさそうだ」