「こい……」 瞬間の奴の顔が少しぶれた。 笑顔と哀しい表情が交互に現れ、完璧に分かたれた。 ボクはひょいと二人を持ち上げた。 夢の中だから、軽いものだ。 「一緒に生きていこうよ。いつか良いこと、たくさんあるさ」 一人は泣いて、ボクの肩口に顔を埋めている。 もう一人は楽しそうにボクのほおをばちばちとたたいた。 『ぱーんち!』 ボクは彼の小さすぎる両手首をつかみ挙げた。 ……それは張り手だ……のりお。 その瞬間、のりおの姿がまるで分身のように分解した。