side緋色


『…とまずは齋原琉柴さん?あなたは自分の力について気づいてますか』


「力?」


わからないとでも言うように首をかしげる

不意にもその仕草にドキッとした

絶対モテるな…この人…

『まだ覚醒してないんですね…』


「なんのことだよ…覚醒とか力って…その前にあいつらと緋色は何者なんだよ?」


会ったばっかなのに呼び捨てですか?


『私は…普通の人には持っていない不思議な力…超能力者なんです。そしてあいつらも…』


「超能力者って…んなもんいるわけないだろ!」


まぁ…信じらんないよね…


『じゃぁ…さっきの出来事をどう説明するんですか?』


「…っそれは…でも何で俺が襲われるんだよ」


『あなたも超能力者だからです…覚醒前の…ね』


「はぁ!?俺が?」


『はい。まだ力は使えませんが…でも時々ムカついたりすると窓ガラスが割れたり突風に襲われたりしませんか?』


「時々…ある…」

だいぶ覚醒に近づいてるんだ


『全てあなたの力なんです』


「だから…俺が襲われたのか?」


『はい。きっとあなただけじゃない…他にも…います』


「何で力を持ってる奴を襲うんだ?」


『超能力者を集めて…人間兵器をつくるためです…』


「人間兵器?」


『はい…人間兵器になった人は…』


一瞬お父さんの顔が浮かんだ