side緋色


“こいつは…俺のだから”


さっき紫龍君が言った言葉が頭の中を駆け巡っていた
繋がれた手は熱くその生々しい温かさ実感させる
顔が暑い…////


『し…紫龍君…』

「ん?」

屋上についた後私は紫龍君に話しかけた


『あの…さっきの…っ…!!!』


頭が痛いっ…

突然頭が割れるような痛みに襲われた


「緋色っ!?大丈夫か!!!」

うめきながら頭をおさえうずくまる私

「保健室に行くぞ!!!」

”…け…て“

『…っえ?』


紫龍君に抱き抱えられている私に誰かが呼び掛けていた


“…す…けて”

はっきりとは聞こえないけど男の子の声だった

『紫龍君…っ待って…』
激しく痛む頭を押さえながら声に集中した


”たすけて…っ!!!“

 誰かが呼んでる…

『…なきゃ…』


「どうしたんだ!?緋色」

『私…行かなきゃ』

どこの誰だか名前も知らない男の子…

私は声の主に意識を集中させた

「おい!緋色って…ちょっ…待て!!!」

『え…紫龍君!?』

ふわっ…

私は紫龍君を連れて瞬間移動をしてしまった