「そりゃ〜王子様見るためだよ」


『さすが王子様…だね』

「もぅっ!これじゃぁお昼終わっちゃう」


キレはじめた怜ちゃん

恐いです…

『まぁまぁ落ち着いて』

「緋色はここで待ってて!私行ってくる!!!」


『へ!?あっ怜ちゃん!!!』


怜ちゃんは群がってる集団のなかに無理矢理入っていった


行っちゃった…
凄いな…怜ちゃん


私はどうしていいか分からずその場で動かないでいると…

どんっ…


『わっ!?』

 取り巻きの一人にぶつかってしまった

「邪魔よ!!!」


そう言ってキッと睨んできた


『…危険地帯だ』


私は安全な窓際に移動しようとした


クラッ…


突然襲われためまい


倒れるっ…
そう思った時

ガシッ

「大丈夫か?」


知らない男の子が倒れるギリギリところで支えてくれて倒れずにすんだ


『あ…ありがとうございます』

 顔を上げた私を見るなり

「…っ//////」


顔を真っ赤にする男の子

『本当にありがとうございます』


私はまた襲われるめまいに耐えながら男の子に礼を言ってその場を離れた


『怜ちゃんまだ来そうにもないし…中庭に行こう…』


やっぱり人混みはまだ慣れないなぁ…


私はこの力を持ってから人混みにいることが出来なくなった

人混みにいると人の感情が押し寄せてきてめまいがするんだ…


『早くなれなきゃなぁ…』


そう言って私は中庭に向かった