「っと…」


いきなりでびびりながら受け止める。


受け止めてしまった。


ドキンッ…-


さっきも陽夜ちゃんを運んでた時に思ったが柔らかい。


しかも甘いいい香りがする。


やべぇ、心臓持つかな俺。


「あぁそうだ。私の名前は奈々姫、稲川 奈々姫です。」


いながわ…ななき。


「漢字変換出来てないないみたいですね。稲穂の『稲』に『川』、


奈良の『奈』に『姫』です。

奈々姫の間のなは同じ漢字を使う時に省略される片仮名のマみたいな奴です。」


稲川 奈々姫か。


「そいつは分かりますよね?」


と顎でさす。


そいつって…。


「それでは。」


奈々姫ちゃんはそう言うと校舎に入って行った。


……………え?まじで?


「…ったいッ。」


あ!!


しまった。


陽夜ちゃんを意識しまいとぼーぜんと奈々姫ちゃんのさったほうを見てしまっていた。


意識を陽夜ちゃんに向けた時、陽夜ちゃんは俺の腕にもたれていた。


重くはない。


むしろ軽い。


「はっ…はっ…。」


ん?


なんか息が荒い?


まさか!!!!


急いで確認する。


「せっ…ぱい。」


苦しそうな陽夜ちゃん。


どうやら熱が上がったようだ。


「大丈夫だよ結城さん。」


そう微笑みかけると陽夜ちゃんは顔を真っ赤にして意識をなくした。






あれ……?


俺なんかした?