――え、マジで……??



アハハと照れたように笑いながら、俺の手をゆっくり離すアンナ



呆気に取られた俺の隣にゴロンと横になると、俺の髪に指を絡ませながら




「言ったでしょ?
食べ方がキレイな人とのHの相性は最高だって。」



「あ、あぁ……。」



「レオがゴハンを食べてるとね?
私はキレイで見とれちゃうのよ?」



そう言って、アンナはフフッっと笑う。






「このきれいな指が私の体をどう料理してくれるのかなってドキドキする。レオが美味しそうな料理を口に運ぶたびに、私は想像しちゃうんだよ。」


「…なにを??」


「…レオは私のカラダをどうやって食べてくれるんだろう…って。
繊細に開いたこの口とこの舌が、どうやって私を食べてくれるのかなって想像してウズウズしちゃうの。」





――え、えぇっ!!?




その瞬間
思わずカラダを傾けてアンナのいる方に向けると、ニッコリと笑うアンナと視線が絡みあう。






少しうるさい空調の音に
バックでかすかに聞こえるBGM




洗い立ての真っ白のシーツに
生まれたまんまの姿でくるまる、俺たち





そんな状態でどれくらい見つめ合っていたやろう。





仕掛けたのは俺かアンナかどちらかはわからない。





だけど俺たちは気がつけば、お互いの体を引き寄せ、抱きしめ、その熱い唇にそっと触れるだけのキスをした。




はじめは添えるだけ
でもだんだん深く官能的に。


はじめはアッサリ
そして徐々に熱く深く官能的に
そして最後はだんだん浅くゆっくりと
唇が離れてしまってからも、キスの余韻が残るように丁寧に……




それはまるで高級なフランス料理のような
贅沢なコース料理のような、美しく激しいキスだった。