「コドモで、大人で、素直で、ズルイ。
キミって本当にアンバランスで最高に魅力的な生き物だよね、レオ。」
けなされているような
褒められているような
なんだか不思議な言葉で
アンナは俺を表現する
「やばいなぁ。
1から10まで全部教えて、私好みの素敵なオトコにレオを育ててみたいな。」
「は、はぁっ!!?」
「ふふっ、気分は光君(ヒカルギミ)ね。
源氏物語の主人公のように理想のオトコを自分の手で育ててみようかしら。」
耳がゾクゾクするくらい、セクシーな声でアンナは俺にこんな言葉を口にする。
――おいおい。
何を言い出すんですか、アンナさん。
継母に恋をして
カノジョにそっくりな幼女を自分の屋敷において、自分好みのオンナに育て上げた源氏物語の光源氏の君。
それってオトコの最高の夢で
最高の道楽って
俺のオヤジは言ってたけど……
それって普通はオトコが抱く願望なんちゃうか??