ボクがキミをスキな理由【短編集】


回りから見たら
アホなことしてるオトコやな~って
思われるんやろうな。




子どもな俺が大人なアンナに相手にしてもらえるワケなんてない。





でも……
だからこそ嬉しい。






「いいね。
レオのそういう話聞いてると昔を思い出してドキドキする。」


「……どういう意味??」


「大人になると変に未来を気にして、今を一生懸命生きること忘れちゃうから。
計算や打算、妥協を覚えてズルい生き方が上手になっちゃうから……さ?
今をまっすぐに生きる大事さみたいなの、レオから教えて貰ってるよ、私。」







こんな俺に
こんな言葉をかけてくれる
アンナが愛しい。




子どもだとか
大人とかじゃなく




ただの望月玲央として、色眼鏡なく見てくれるアンナがいとおしい。





「そんなんでいいんなら……
いくらでもアンナにやるわ。」




ココロのうちを吐き出すように
俺はポツリとアンナに呟く





「…え??」


「だから。
こんなキモチでいいならいくらでもアンナにやるわ。」






俺の吐き出した言葉の意味を
受け取れなかったアンナは


「どういうこと??」


そう言って
俺の言葉の真意を知りたがる。