そこにいたのは…
いつも一人ぼっちで
本を読んでる彼じゃない。


沢山の人に囲まれて
その中心で
楽しそうに話している、彼。





ズキン

ズキン

ズキン





理由のわからない苦しさが
私の胸を刺激する。






潮見さんに
そんな風に言ってもらえて、
嬉しいはずなのに



飛び上がるほど
嬉しいはずなのに



心の奥が
ひどく淋しい







「ま…
アイツが何であんなカッコして遊園地に行ったのかはわからないけど、キミへのキモチだけはどんな姿になっても変わらないと思うよ??」






私のキモチを
知ってか知らずか


潮見さんはそう言って
イタズラっぽく私に微笑む。