「む、むり!ムリです!!」


「えー、なんで!!」


「だ、だって今デート中だし、そんな雑誌に乗るほどのカワイイ服じゃないし…!!」


「え?!なんで!?
かわいいよ!!かわいいから声かけたんだ!!
俺の目に狂いはない!!」





嫌がる私に
絶対引かない、潮見さん





そんな私達の攻防を遠巻きに見るギャラリーの皆様と呆気に取られる成宮君。







「あ、あの…っ。
ありがたいお話なんだけど今回はデート中なので…」




そう言ってこの場から逃げ去ろうとすると




「じゃぁ、カレがいいって言ったらキミはOKなんだね??」



悪い顔して潮見さんが微笑む。






――え、えぇっ!!?





驚いてキョトーンとしたまま
潮見さんの言動を見守っていると





「ねぇ、キミのカノジョ少し借りていい??」





潮見さんはよりによって、成宮君にお伺いを立て始める。






――お願い!断って~!!!





そういう願いは



「キレイに撮ってくれます?」


「もちろん!
今日連れてきてるのはピカ1の腕のヤツだから!!」


「ふ~ん……
よくわかんないけど…カノジョを最高に可愛く撮ってくれるならいいですよ?」


「よっしゃーーーーっ!!!」





そ、そんなぁ~~~~っ!!!!






成宮君の空気を読まない一言によって
アッサリと崩れさる。