ボクがキミをスキな理由【短編集】



その困ったような
困惑したような顔を見て
一瞬にして思考の凍りつく、私。



「ご、ごめん…
こうした方が楽だと思ったんだけど、迷惑だった…??」




どうしよう
どうしよう



きっと迷惑だったんだ





カレの顔を見て、そういう結論に達した私。





はぁ…
バカだな、私。




成宮君、優しいから言わないけれど
きっと幻滅したにちがいない。





さっきまで楽しくて、幸せだったのに
急に淋しくなっていく、心の中





――うぅ、ヤバイ。泣きそう…





調子に乗っちゃった自分が情けなくて、恥ずかしくて、たまらない気持ちになって。
視界がなんだかうっすら霞んでいく。





「ご、ごめん。
迷惑だってわからなくて…」





嫌われたくなくて
カレを不快にしてしまったことを一生懸命謝ると




「な、なんで泣くの!!星野さん~~っ!!」




成宮君はアタフタして困ったように私の顔を覗き込む。