真っ赤なりんごみたいな顔した私と
真っ赤なトマトみたいな顔した、カレ。
正面を向いたまま
ただただ真っ赤になって
お互いに下を向いていると
「おきゃくさーん!!
乗るの?乗らないの?
テーマパーク行きの便、でちゃうよ!!」
係員のおじさんが、私達に向かって大きな声で叫ぶ。
その声にハッとした私達は
「の、乗ります!
乗ります!!!!」
あたふたしながらバスに乗り込んだ。
慌てて乗り込んだテーマパーク行きのバスはとても混んでいて、おしくらまんじゅうしてるみたいにギュウギュウと人と人に押しつぶされる。
――うう、くるしい…
少しチビな私は押しつぶされて、ちょっと苦しい。
でも…
テーマパークまでのガマン、ガマン
あとちょっとだけ、頑張ろう。
そう想って
この後の時間を耐え忍ぼうとしたら…
――あれ…??
急に締め付け感が柔らかくなって、
さっきまでの息苦しさがウソのようになくなった。



