『亮ちゃ~~ん!!』
『大好き~~!!』
まるで人懐っこい子犬のように
俺の後をピョコピョコ着いて来て
なんの変哲もないジミー’sな俺を
スキだと一生懸命伝えてくれた
カワイイ、レイさん。
「あ~あ~、ヤダヤダ。
どんなにカワイコぶっても
純情ぶってもそれが真実だろ?
オマエだってそれが気持ち悪くて
あのコとサヨナラしたんだろうが。」
その言葉を聞いて
俺の頭の中にある
理性という名のネジが
音を立てて吹っ飛んだ。
「今の言葉…
今すぐ取り消しやがれ!!!!」
俺は気がつくと晃兄ちゃんの
胸元をグイッと掴んで引き寄せると
晃兄ちゃんの顔面めがけて
思いっきりグーでパンチをした。
晃兄ちゃんを殴った瞬間
兄ちゃんは体制を大きく崩して
後ろに2,3歩ヨロヨロと
後ずさる。
「レイさんはそんなオンナじゃない!
別にそれが嫌でサヨナラしたわけじゃねぇよ!!」
もっともらしく理由をつけて
晃兄ちゃんにタンカを切ると
「そういうセリフはなぁ!
尻尾巻いて逃げ帰ってきたクソガキが
言っていいセリフじゃねぇんだよ!!!」
ドガッ!!!
俺のコトをギロリとにらむと
晃兄ちゃんは俺の顔面めがけて
思いっきりパンチをお返ししてきた。



