ボクがキミをスキな理由【短編集】




多分、亮ちゃんは私のことをさぞかし変なオンナだと思ったに違いない。



でも…
そんなのはどうでもよかった。



私は目の前にいるこの男の子がたまらなく愛しくて、たまらなく欲しかった。


その為なら…
手段なんてなんでもよかったの。







「む、無理だよ!!だって上原さんとはこの間会ったばっかりなんだよ!?」


「だから…よ!!
友達からより恋人からの方が、私のこと理解しやすいでしょ??!!」


「で、でも…!!!」


「大丈夫、大丈夫!!
もしイヤになっちゃったら1ヶ月後にサヨナラしてくれて構わないから!!」


「ちょっ…待ってよ!!
俺にも気持ちの問題ってヤツが…!!」


「何?亮介くんは、今好きな女の子がいるの??」





たたみかけるように、亮ちゃんを追いつめていくと亮ちゃんはグッと困った顔をして




「い…、いねぇけど…。」




と嬉しい嬉しい一言をポツリと洩らした。