だけど…
それから毎日レイさんはウチの店に現れた。
100円のおやつだったり、チューハイだったり、料理酒だったり、買うものはまちまちだったけど毎日のようにウチにお客として現れる。
その度に
「毎日お店手伝ってるの?」
とか
「今日はいい天気だね。」
とか、どーでもいいことをレイさんは話し出す。
その問いかけに俺は“あぁ”とか“はぁ”とか素っ気ない返事を返す。
そんな俺の面白くも何ともない返事を聞いて、いつもレイさんは満足そうにニッコリ笑ってた。
今考えても何が楽しかったのかはわからないけど、レイさん的にはソレがツボだったらしい。
そういう俺の態度が新鮮だったとレイさんは言っていた。



