ボクがキミをスキな理由【短編集】



その後、他愛のない話をしながら二人で、てくてくと歩いて行くと、校門を出た所で


「仁!!!!!!!」

「…はっ!!??」

黒塗りのベンツに乗った、超絶美人のサングラス女に声をかけられた。


「仁!!さっきからケータイ鳴らしてたのよ!?」


サングラスの女の人はプンプン怒りながら、ベンツの扉をバタンと開けて、高そうなハイヒールをカツカツ鳴らしながら、成宮くんに近づいてくる。


「なに、カレンさん。」


“カレンさん”と呼ばれた女の人を不機嫌そうに見ると


「私が来たってコトだけで用件はわかるでしょ?」


サングラス女のカレンさんは、そう言って。天使みたいな笑顔でニッコリと微笑んだ。