「大和は憧れの存在なんだ。何というか・・・・」


「な、何ですか?」


副会長はもごもごとウサギみたいに口籠る。
そして、目を見開いた。


「そう、僕は大和に恋してるんだって!」


時間が止まったように感じた。だけど、理解するのに時間はかからなかった。


「そ、それって・・・・・」


まんまBLってことじゃないか―――――――!!
それじゃあ何か、私はその脈のある男に対して相当悩んだのに・・・・。


(その時間を返せ―――――――!!)


「でも、大和に恋はしてるけど君にも恋をしてるのは本当かな。結婚まではいかなくても、それを前提にこれからも生徒会の仲間として、・・・男として見てくれないかな?」


サラリと二股宣言しているような気もするが。まるで子犬のような円らな瞳で見つめてくる。ゴクッと喉を鳴らした。


「前にも言った通り、副会長の事は決して嫌いじゃないですけど・・・・・」


「じゃあ、じゃあ。世界が明日崩壊するとする。大和と僕、どっちを選ぶ?」


壮大な設定であり、究極の選択である。


「そんなこと言われても・・・・」


「どっちもとかって答はダメ。一人を選んで!」


この地球が明日滅びる・・・・。私は会長と副会長のどちらかを選ばなければならない。地球最後の日、ドSを選ぶか、優男を選ぶか・・・・。


「私は・・・・・」


副会長は私を大注目する。