「んーじゃあ、ひとつ聞いても良いですか? こんなんで普段、出かける時、どうしてるんですか?」


「遠出する時は彼が運転するの。私の出る幕なんかないの。でも、これを機に少し冒険、してみるかな」


「あー、いいですねー」


「これがあなたの望む応えになったかしら?」


 俺は大きく両手で頭上に輪をつくる。