「……怒らない? 怒らないで聞いてくれる?」 「なんですか? そんなに慌てて」 俺らは一斉に彼女の目線の先に見入った。 「うっかりいつもの角を通り過ぎてしまったの。それで……」 うぬん? これは非常な緊急事態だな。 大丈夫なのかな。