疵痕(きずあと)



「君、やめといた方が無難じゃない? いや、無難ってだけで、意味はないけどさ。そもそも君が描くこと自体、無意味」


 ズドーン! と剣が振り下ろされた。


 もう、俺は俺ではなくなっていた。

 
 いったいいつから? 


 描けなくなった時点でだ。