「否定しない?やっぱりそうなんだ」

「なっ・・・」


「里奈、こいつ絶対亜由美の見方つくべ」


「そうなの?木下」


僕を悲しげな表情で見上げる里奈。


「そんなん・・俺しらねーし」


「まっ、とりあえず給食食べよーーー!」


美穂というやつが教室の空気を変えようとした。


「・・・。」


僕は黙ることしかできなかった。


隣に立っている里奈も涙目で体を震わせている。


「木下君・・・とりあえず席につかない?」


小声で話しかけてきた里奈。


「ああ・・うん」




給食を食べようとしたけど食欲がなかったからほとんど残した。



早く家に帰りたい・・・。


僕は給食の時間が終わるまで本を読むことにした。