よ つ の は

でもこの声は…

いや、そんなはず無いよね?
だって まだメール来てな…―


「おーい、 こっちだよー!」


―…***ドキッ!

その瞬間、私は呼吸を忘れてしまった…

そこに立ってたのは、いつもの黒いミヤビでは無く、穏やかで、優しさに溢れた空気感のミヤビだった。

「ははっ、どう? ビックリした?
ちょっといつもとイメージ変えてみたんだけど… 似合わない…かな?」

「そ、そんなことないょ! すごく似合ってる!
すごくかっこいぃよ!」

「そうかな… ちょっと慣れてないから心配だったけど…
サクラが 気に入ってくれて良かったよ!
実はさ、俺っていつも 黒しか着ないから、サクラとデートしてて、周りから見て 釣り合わないって思われたくなくて…
それに、いつもの格好じゃ、サクラも一緒に歩きたく無いかなって…」

「そんなことないょ! いつものミヤビも大好きだょ?
でも、今日みたいな“私しか知らないミヤビ”も大好き!
ありがとう、ミヤビ」

「そっかぁ…、 あー良かった! ずっと心配だったから、安心したら何だか急に力が抜けちゃった…。
あれ? てゆーか、サクラこそ 何だかいつもと違って、ちょっと大人っぽい服装じゃない?!」