よ つ の は

「ぅん! わぁい、すごく楽しみだなぁ!」



いつの間にか、空には星が顔をのぞかせていた…

いつだって、無邪気に笑う その笑顔は、どんな星達よりも輝いていて、あの安らかな月よりも、俺の心を癒してくれた…。





― 次の日 ―


―ハァハァ ハァ…
「おーい、サクラーぁ!」

「あっ、おはようミヤビっ!」

「おっかしいなぁ…、いつもサクラに待っててもらってばかりだから、今日は早起き出来たし 俺が先に待ってようと思って走ってきたんだけどなぁー…」

「あはっ、残念でしたぁ! 私の勝ちぃ!」


ははっ… 参ったなぁ。

「なぁサクラ、今度の日曜なんだけど、映画にでも行かない?
あれから色々考えてみたんだけど、他に思いつかなくて…。
実は俺も、デートとか あんまりした事なくてさ…」

「ぅうん、映画見たい!
私いま見たい映画あったんだぁー。 だから映画にしよっ!」

「良かったぁー、じゃあ今度の日曜は 映画でっ!」

「やたぁー! 楽しみだなぁー」


サクラは よく俺の事を“優しい”って言うけど、それは違うよ…
俺が優しいんじゃない…
サクラの優しさが、いつも俺を助けてくれてるんだよ。

―ありがとう サクラ…