よ つ の は

―… ジャガジャーン…
   ドコドッ!

「よっし、じゃあ今度のライブは このアレンジ加えてっと…
ハコには熊さんが連絡してくれたんだよな?」

「おー、担当のヤツには 念を押しておいたからバッチリよ!」

「ははっ、熊さんがニラミきかせてあるなら安心だな!
うっし! じゃあ今日はこの位にして帰りますか!」

「じゃあまた明日なっ!」

「おぅお疲れさん!」


―… お? 夢中で練習してたから 演劇部が練習終わったの気付か無かったなぁ…
サクラも帰ったみたいだし、俺も早く帰って サクラにメールしよっと!

―… ガチャ

外は少し暗くなりかけていたが、空は 鮮やかなオレンジに染まっていた。

へぇー、サクラが言ってたけど こうして校舎を染める夕焼けってのも案外キレイだな…

― あれっ?!
校門に立ってるの… もしかして…


「あーっ! ミヤビ〜 お疲れさまぁ!」

そこには、満面の笑みで 手を振る サクラがいた…

「ど、どうしたサクラ? もう帰ってると思ってたよ」

「ぅん、ミヤビが真剣に練習してたから、バイバイって言うタイミング無くて…。 朝もバタバタしちゃったし、一緒に帰りたくて待ってたの…。 迷惑だったかな…」