よ つ の は

今日は朝から 抜き打ちテストがあって、放課後までに採点を終えた先生が、教室まで私を呼びにきた。

用件は もう分かってた…
昨日の事で 頭がいっぱいの私は、答案用紙を“白紙”で提出していたから…


―ガラガラッ…
「しつれいしま… す…」

「月乃さん… あなた一体何なのコレは?
いつもなら、もっとちゃんと真面目に受けてたじゃない。
そんなんじゃあ 次の中間テストは赤点よ?
このままだと、進級も難しくなるわね…」

頭では分かってた…
私が全て悪いんだって…



― ガラガラッ…
「し… 失礼しました…」

「さっ、サクラちゃん…」

その時 私の目に映ったのは、息をきらし立っているミヤビさんだった…

「あ… ミヤビさん… こんにちゎ…。
あの… 」

「お… おう、
何つーか その… 」


私… 私…―

―… くすん…


「ど、どうかした? ほら… 何か 泣いてるみたいだから…」


―そんな優しい声聞いたら私… もうダメ…―!

―「み、ミヤビさん… あの… 私… 私、ぅうっ…」

― バッ!!―…


気持ちを抑えられなくて、胸に飛び込んだ私の体を ミヤビさんは、何も言わずに 強く 優しく抱きしめてくれた…。