* 桜 side *
― キーン コーン カーン コーン…
―私、何してるんだろう…
私は この学校に夢を持って転校してきたはずだったのに…
昨夜 彼と別れて 誰かに話し聞いて欲しくて、恭子姉に電話した。
恭子姉には、彼氏と別れた事以前に 部活で彼氏ができた事すら まだ話して無かった。
―『夢を叶えたい』…
あの日 そう言ってた私を、心から純粋に応援してくれた恭子姉には、どうしても言いづらかったから…
「―な、何よそれ?!
アンタさぁ、ウチの学校を辞めて 大事なお母さんに心配かけてまで転校しておいて、一体何やってんの?!
アンタが演劇部に入って やりたかった事って、こんな事だったの?!
あの日、アタシに話してくれた アンタの“夢”って その程度のものだったの?!
サクラ… アタシ切ないよ…―」
その時 私は、一番頼ってはいけない人に頼り、その大切な人を傷付けてしまった…
あんなにも真っ直ぐに 応援してくれていた大切な人を、私は裏切ってしまった…
なのに私は、自分勝手な理由で 部活休んで、ひとりで暗くなって…
私、本当に何やってるんだろう…
― ガラガラッ
「月乃さん! 今から職員室まで来てちょうだい!」
― キーン コーン カーン コーン…
―私、何してるんだろう…
私は この学校に夢を持って転校してきたはずだったのに…
昨夜 彼と別れて 誰かに話し聞いて欲しくて、恭子姉に電話した。
恭子姉には、彼氏と別れた事以前に 部活で彼氏ができた事すら まだ話して無かった。
―『夢を叶えたい』…
あの日 そう言ってた私を、心から純粋に応援してくれた恭子姉には、どうしても言いづらかったから…
「―な、何よそれ?!
アンタさぁ、ウチの学校を辞めて 大事なお母さんに心配かけてまで転校しておいて、一体何やってんの?!
アンタが演劇部に入って やりたかった事って、こんな事だったの?!
あの日、アタシに話してくれた アンタの“夢”って その程度のものだったの?!
サクラ… アタシ切ないよ…―」
その時 私は、一番頼ってはいけない人に頼り、その大切な人を傷付けてしまった…
あんなにも真っ直ぐに 応援してくれていた大切な人を、私は裏切ってしまった…
なのに私は、自分勝手な理由で 部活休んで、ひとりで暗くなって…
私、本当に何やってるんだろう…
― ガラガラッ
「月乃さん! 今から職員室まで来てちょうだい!」
