よ つ の は

俺は、無我夢中で走っていた…
耐えきれない胸の痛みと、どうしようも無い程の切なさから必死で逃げようと…

行く宛てなんか無かった…
けど俺は 何かに引き寄せられるかのように、気が付くと校舎の中へと走り込んでいた…。



― ハァ ハァ、ハァ…

  …!!
あっ…、あれは…


― ガラガラッ…
「し… 失礼しました…」

その時… 必死で走り続けてきた 荒い呼吸の俺の鼻先に、あの日から 一日だって忘れた事がない あの甘い甘いイチゴの香りが届けられる…


―「さっ、サクラちゃん…」

何で… 何でこんな時に会っちまうんだよ…。

―その時、俺は 運命のイタズラとゆうものを、心の底から恨んだ…。



「あ… ミヤビさん… こんにちゎ…。
あの… 」

「お… おう、
何つーか その… 」

―ダメだ… 何も言葉が見つからない…


―… くすん…


―!! さ、サクラちゃん… 泣いてるのか?

「ど、どうかした? ほら… 何か 泣いてるみたいだから…」

―バカか俺は! そんなもん見りゃ分かるだろ!
理由なんか聞かなくても、別れたって事だろ…


―「み、ミヤビさん… あの… 私… 私、ぅうっ…」

― バッ!!―…