よ つ の は

その日から俺は、何をやっていても ただ虚しくて、生きる目的さえ 見失いかけていた。

たかが恋愛…
生きていく上で無数に起る辛い出来事の、ほんの1ページ…
この位の事なんて、すぐに忘れてしまえばいい…


自分に どんな慰めや励ましの言葉をかけ続けても、弱い俺には 乗り越えられない 大きな壁だった…。


― あれから数ヶ月
未だ晴れない気持ちを引きずったまま、俺はただ 何となく毎日をやり過ごしていた。


―バンッ!!
「おい… ミヤビ 何だよ その魂が込もってない歌は!
ウチのバンドはな、お前の歌声が売りなんだぜ?! そのお前が、そんなフヌケた歌い方してて そんなんでメジャー目指そうなんて 笑わせんなよ!」

この数ヵ月の俺の態度に 我慢の限界がきたのか、熊さんが激を飛ばす。

「うるせーな! 俺は俺なりに ちゃんとやってんだよっ!」

俺がこんな状態だから、最近ウチのバンドは上手くいって無かった…

―くそっ… どうすりゃいいんだよ…
俺のせいで みんなに迷惑かけちまってる事ぐらい、頭じゃ分かってんだよ…

けどさ…今の俺は 自分自身の心が折れてんのに、誰かの心を動かすような歌は 歌え無いんだよ…




―… ガチャ!