よ つ の は

― なっ、何だ今の“ふふっ”て笑いは…。
とにかく、この子を送って行かなきゃな…。

「もしもーし、大丈夫ですかぁー? 俺 君の家知らないんですけどー」

「―… ぅ、ぅん…」

「おっ、やっと目が覚め…」

―…ガバッ!

「―… !!!」


それはあまりにも突然の出来事で、俺は一瞬何が起きたのか理解できなかったけど、確かに感じる唇への温かさが、無言の答えを教えてくれた。

―… ちょ、ちょっと!
俺は、とっさに彼女を振り払う。

「お、おい どうしたんだよ急に! だいたい今日一日おかしいよ?! 俺達まだそんなに話した事も無いのに、あんな態度とってさ…―」

「― ぐすっ…」

―… な、泣いてんのか?

「アタシだってそのくらい分かってるもん… 急にあんな事言ったら逆に迷惑だって。でもアタシ、ずっとミヤの事が好きだった」

―そうだったんだ…。全然気づかなかったよ。

「でもアタシ こんなキャラだからさ…ずっと好きって言えなかった。 だからミヤの事良く知ってるUKに相談したんだよ。 そしたら何て言われたと思う?! 『ごめんね未来… 俺はその相談には のれないよ。実は俺も、ミヤビの事が好きだからさ』って言われたのっ!」