よ つ の は

「はいはーい、みんな注目! じゃあそろそろ時間なんで、このへんで お開きにしまぁーす!
こうしてウチの部にも、たくさんの入部生が増えてくれまして…―」

UKが、締めの挨拶をしていたみたいだけど、そんな言葉は 今の俺の耳には一切届いて来なかった。


「じゃあ お疲れっしたー! あっ、時間も遅いし、男子諸君は家が近い女子を ちゃんと紳士的に送って帰るよーにっ! はいっ解散!」

―… 最悪だ。
昨夜はあんなに幸せな気持ちだったのに…。 てかこの子どうすりゃいいんだよ?! 完全に酔いつぶれてんじゃん…
あっ! UKに任せればいい… ってもう居ないしっ! そう言えば二次会がどーのって話してた記憶がうっすらと…。

そう! サクラちゃんは?! 一緒に帰って、そのついでに誤解を解けば…

―あっ、いた!

「サクラちゃん! えっと… この子の家知らなくてさぁ…。 何てゆうか、一緒に帰っ…」

「あーっ ミヤビ先輩お疲れッス! サクラちゃんは俺が送るから大丈夫ッスよ! 聞いたら家が同じ方向なんスよね〜!」

「あ… あぁ、そうなんだ。 サクラちゃんがそれでいいなら 仕方ないね…」

「じゃあ ミヤビ先輩の方も、宜しくッス! ふふっ…」