よ つ の は

「―… あははっ! なぁーんだ、思いつめた顔で いったい何を頼まれるかと思ったら、 …ごめんごめん、笑っちゃダメだったね。

ふふっ いーよ、そんな事くらい。 何もそんなにカシコまって言わなくても いいのにぃ。 だって それだけサクラが やる気出してるって事だもん。 アタシなんかで良ければ協力させてよ。
まぁ、それに どーせあそこの部員たちは、何をしてるか分からないけど、毎日遅くまで 誰かは部室にいるからね〜」


―何だかとっても嬉しそうに、未来さんは笑った。

「良かったぁ…  絶対に断られると思ってたから…。
私、何だか一日中 学校内を見て回ってたら、どんどん気持ちが高揚してきちゃって…、そしたら いてもたってもいられなくなってて…。 でも だからって、一人で部室まで行く勇気も無くて…」

「そっかぁ、 いいよいいよ。 アタシもアイツらに会いに行くの 楽しいからさ!」


未来さんは、演劇部の人たちとは仲がいいみたい。 演劇部の部室まで行く間、未来さんは 演劇部の部員さん達の 色んな話しを 私にしてくれた。


いつも明るい 未来さん…。
でも、今の未来さんの笑顔は 今まで私が見た どの未来さんよりも、一段と楽しそうだった。