よ つ の は

―… キーン コーン カーン コーン …



「わざわざ時間つくってもらって ありがとうございました。 お陰で何とか頑張っていけそうです。じゃあ、今日はこれで失礼します。」

「うん、良かったよ。 頑張ってねっ！ばいばーい」




「ん―… あれ？ サクラじゃない？
おーぃ サクラぁ！ 何してるの そんな所で」

「あっ、未来さん…」

私は あのあと、ずっと校内のあちこちを見て回り…。 気付けば終業の時間も近く、そのまま未来さんを校門近くで待っていた。

「どっ… どうしたの、あんた まだ帰って無かったの？」

「はい… 実は ちょっと未来さんに お願いしたい事があって…」

「なぁーんだ、それならメールくれれば良かったのに。 ごめんね、ホラ 今朝 後輩から放課後に相談があるから時間つくって欲しいって言われてたから…。ずいぶん待たせちゃったよね」

「あっ、いえ 気にしないで下さい。私もさっき ここで待ち始めたばっかりですから」

「そっかぁ、ごめんね。何か大切な用事だったかな？」

迷惑かなって思いながらも、私は 思い切って口を開いた。


「あの… 未来さんさえ迷惑じゃなければ…、　私 今から演劇部に行ってみたいんです！」