よ つ の は

「おー〜ぇ こっちだぁ」

まだ背中しか見えないけど、未来さんが言ってた通り 確かにいかにも大男といった背中。

「あの… はじめまして、月乃 桜です。」

振り返った先生は、まさに『名は体を表す』とゆう言葉の代表かのよう、顔は動物の『お馬さん』に似ていた。

―… クスッ。

「おーぇ 何がおかしいんだぁおめぇ?」

「あっ! い… いえ別に!」

思わず笑ってしまい、慌てる私。でもお陰で 気付かないうちに緊張はどこかへ消えていた。

未来さんから、大男とは聞いてたけど… さては未来さんワザと顔の話しは しなかったんだなぁ…。 その方が 私の緊張がほぐれるの分かってたんだね。
ありがとうございます、未来さん…。


それから私は、終始 笑顔で話す事ができ、馬場先生とも打ち解け 明日の初授業が、今から楽しみで仕方なかった。


「では、失礼しましたぁー」

―… ふぅ。朝から色々あったけど、無事に終わったなぁー。何だかこのまま帰るのもモッタイナイし、せっかくだから少し校内を探検していこーっと!


目にうつる全てのものが新鮮で、聞こえてくる全ての音が軽快で。

ゆっくりと流れる 時の流れが、私の心のドアをノックした…。