よ つ の は

―おっと! いきなり一人ぼっちになってしまうんだ…。

「ごめんね〜 一緒に付き添ってあげたいけど、アタシこれから視聴覚に教材を取りに行かなきゃいけなくてさ。まぁ今日は 馬場に挨拶したら それで終わりだし、そしたらウチに帰って 明日からの為にゆっくり休んでよ」

へぇそうかぁ… 転校の初日から授業に出るわけじゃ無いんだぁ…。何だかちょっとガッカリだなぁ…。
未来さんも忙しいのに、これ以上 付き合ってもらうのも申し訳ないし。

「あ… はい、なんとか頑張ってみます」

「うん、分かった。じゃあ…また何かあったら、遠慮なく連絡ちょうだい。頑張って!」

― そう言い残して、笑顔の未来さんは また小走りで廊下を駆けて行った。
いい人だなぁ 未来さん。
さて… まずは、あいさつ あいさつ!

私は、この上ない程の大きな深呼吸を3回し、意を決して 職員室のドアを開けた…。

― ガラガラガッ

「しっ… 失礼します!
今日から こちらの学校でお世話になります、月乃 桜です。馬場先生は お見えでしょうかぁ!」

― 大丈夫だったかな?
恐る恐る 辺りを見渡す。
すると、一番奥の席で こっちに背を向けて座ったままユラユラと手を振る男性がいる。