よ つ の は

* 桜 side *


―「お疲れさまでしたー!」

「おっ、サクラちゃんお疲れ! いやぁ〜良かったよサクラちゃんの演技! もう最高!
これでまた、どんどん仕事も増えるから、これからも頑張ってよぉ〜!」

「あっ、はいっ! ありがとうございます! 私、頑張ります!」


良かった、無事に終わったよ…
監督さんの印象も良かったみたいだし、マネージャーからも誉められたし…

私、やっとここまで来れたんだ…



―…?
あれ… 携帯の着信が15件もきてる…
誰からだろう…?

「サクラちゃん!」

「ぁ…っ 高見さん…」

「舞台 すごく良かったよ! 俺とのやり取りのシーンなんかも、監督が絶賛してたからね!」

「ぁ、ありがとうございます…」

「ところで…、サクラちゃん、例の話しなんだけど…」


― ♪♪♪♪…

―…!
ぇ… 熊さんから…?!

― pi…
「も… もしもし?」


―「あっ、サクラちゃん!
ミヤビが今バイクでサクラちゃんのとこに向かう途中で、トラックにはねられて… 」

―… !!!




 pi…


「あれ… どうかした?」

「ご… ごめんなさい高見さん!

私…、  私やっぱり 彼のことが好きっ!」