よ つ の は

やっとの思いで部室を出る俺の背後から、追い討ちをかけるかの如くUKの声が響き渡る。

「日替わりで女の子とデートもいいけど、日曜日は予定あけといてよー!」


―… 何とイヤミな言い方だ…
アイツらにはデリカシーのかけらも無いのかよ…

分かってるよ俺だって…


俺は普段から愛想は無い。 どちらかと言えば怖い印象を放っているようだ。 だからほとんどの女子からは避けられている。ただ極めて稀に、そんな俺の事を気に入る 物好きな子もいたりする。俺は別に誰とも付き合う気は無いし、彼女なんて必要無いからさ、告られても決してOKは出さない。しかしながら それでもいいって付いてくる子が数人いて、良治やUKからして見たら 俺には彼女が何人もいるように見えるようだ。

UKには いつも朝から
「よう! 今日は何号とデートですか〜? 1号か? それとも2号かな〜?」

決まって毎朝 これを言われるのだ…
俺だってわざとこんな事をしてるわけじゃないんだ。

やっぱりハッキリ言ってあげなきゃいけないのかもな…

っーか、実際に付き合って無いのに 何て言えばいいんだよ!?『別れて下さい』ってイキナリおかしくね?!

あー… やれやれ 面倒だな…