「ごちそうさん」 「じゃあね」 そして 門を閉めようとした美胡の腕を掴んで引き寄せた。 美胡の上目遣いが愛しくなって、軽くあひる口の唇にキスした。 美胡はクスッとからかうように笑う。 あからかに俺を馬鹿にしてる。 悔しい。 「自信過剰な光源氏!」 はい、と渡してきたの 源氏物語の本だ。 「俺…いまいち源氏物語よく知らねえんだよな…」 「漫画よ。読みやすいでしょ?」 「サンキュ…」 源氏物語…か。