荒川さんが中に入った。
「こんにちは。」
「あら、どうしたの?」
「今日は嬉しいニュースです。」
あたしは荒川さんに手招きをされ、中に入った。
「優那!!!」
「おばあちゃん、大丈夫?」
「おばあちゃん?」
荒川さんが不思議そうな顔をしている。
さっきまであたしのこと娘だと思っていたんだもんね。
「優那はあたしの孫です。」
おばあちゃんが言った。
「そうなんですか!!では、本当の娘さんは・・・?」
「この子が小さいときに亡くなりました。」
「すみません・・・。変なこと聞いてしまって。では、2人の時間を楽しんでください。」
看護士さんは慌てた様子で病室から出て行った。

