「優那ちゃん。」

あたしの耳元で囁く楓先輩。

「はい?」

「蒼空、ちょー機嫌悪いと思うよ?」

「で、ですよね。」

先輩までもが感じるどんよりとした空気。


沈黙が続く中、

蒼空くんがいきなり立ち上がった。


「優那、来て。」


あたしの腕を引っ張っていく蒼空くん。

痛いって。

あたしは蒼空くんの部屋に入れ込まされた。