「青年はやり残したことがあると案内人と取引をし再び生き返った。」


彼女はそう言って遠くを見詰めた。


「けれど既に彼女の姿はなく青年は彼女探し回った。
彼女を見付けた時、すでに彼女は結婚していたわ。」


そんな・・・。


「絶望した青年は生きていても意味がないと自殺を謀ったの。
でも彼は知らなかった・・・。
自殺をしたものが生まれ変わることも、現世に留まることも、再び取引することすらできないってことを・・・。」


「それでその青年は無になったの?」


「ふふ、自殺した魂はね、どこにも行くことを許されず永遠に使命を授けられたわ。
私たちみたいにね。」


ー・・・ってことは、リアンやリリーは自殺した魂ってこと?


「そうよ。」