春、それはあたしが初めて男の子を好きになった季節。 たしか、幼稚園の年長だった。 「今日、新しいお友達が来すっっ♪」 なんとも にこやかで嬉しそうな声でそう告げた歌野先生。 先生の声を聞き みんなが騒ぎだした。 「ゆ⌒ちゃんっっ♪♪ 楽しみだねっ」 いつも一緒にいる 沙羅が好奇心旺盛な目で話しかけてきた。