ストロベリーフィールド

翌朝、私は久しぶりに制服に袖を通した。


この窮屈な感じが、妙に懐かしい。




玄関で深呼吸をし、勢いよくドアを開けた。


「和希…」


自転車に乗って、得意気な顔をした和希が目に飛び込んできた。


「彩、行くぞ!」


キラキラと目を輝かせる和希に向かって頷くと、自転車の後ろに乗った。


―――ありがとう


何度も何度も
心の中で呟いた。