夏休みのその日はめずらしく、私は目覚まし時計より早く起きた。 寝苦しかったからかな。 ぼけーとベッドの上に座っていると、お母さんが私を起こしに来た。 「ちょっと、和歌子!夏休みだからっていつまでも寝て…あら」 お母さんは私の部屋を見回してキョトンとした。 「いないわ…どこに行ったのかしら」 そして、部屋から出て行った。 待ってよ。私はいますけど。 「…え?新手の虐待?」 呟いて、着替えて洗面台の前に立ったときにお母さんの言っている意味がわかった。 鏡に私の姿が映っていなかったのだ。