「……ぐッ……っ!」 首に纏わりつく手に爪を立てる。 相手の力が緩んだ隙に、素早くその影から距離を取った。 どこからくるのかわからない殺意ほど恐ろしいものはない。 闇に響く靴音だけが、私の身を守るための手がかりだ。 ふっと息をひそめ、全ての神経を相手に向ける。 まったくもって性に合わない。 私は戦闘派というよりも頭脳派なんだ。