テーブルにカップを置いて、向き合うように座る。 彼の瞳は、秋とは違った混濁を映している。 「それにしても、本当に高校にも通ってないんだね」 「うん。私はこのままで幸せだから」 「でも、これからどうするの?中卒で雇ってくれるところとかあるの?」 「それは……」 答えに詰まって視線を泳がせる。 すると彼は何か勘違いをしたらしく、片眉を下げて困ったように笑った。 「あぁ、無理しないでいいよ。やっぱり大変なんだね―――」 そういうと、彼はゆっくりと立ち上がった。