もう私は逃げられない。






いや、私はもう逃げないだろう。





少なくとも、目の前で孤独に震える『秋』という存在からは―――





「……ずっと?」






揺れる瞳で私を見上げる秋。






「ずっと、ずっと。永遠に」





そう。




私は永遠に秋から逃げられないんだ――――。