それでも精神安定剤を投与すれば少しは落ち着き、しばらく秋が出てこない期間があったらしい。 そんな時、病室に現れたのが“お兄ちゃん”だった。 まさに青天の霹靂。 消えそうにあった秋が、また私のもとに舞い戻って来たのだ。 『お兄ちゃん』は私を傷付ける人間。 それなら殺さなければいけない。 強制に似た狂った理念が頭をもたげ、秋の暴走が始まる。 それと共に私の決壊も。 手にしかけた平穏が、音を立てて崩れ落ちた。