「あんまり深く考えないほうが案外いいかもよ?」

「だね、ありがとう」

「んじゃまた明日」

「うん、ばいばい」


家に着いた後も
あたしはひたすら考えていた

気をつけてって何に?
奏斗を好きな他の子にってこと?

でもあたし何もしてないし…

考えれば考えるほど
訳が分からなくなり…

ただもし、
もし葵が誰かに脅されてるのだとしたら
葵を助けたい

この気持ちだけは真実だった

「いいや、寝よう」

そう思い、布団に潜り込んだ