「先崎君」 「せ、先崎!?」 ショックだった。 まさか美里と好きな人がかぶるなんて。 「衣里は?」 「あたしは……いないよ~」 あははははと苦笑いをする。 同じ人が好き、なんて言えないよ! 美里にばれないように、小さくため息をついた。 それから数週間たったあと 突然、先崎に呼び出された。 「何?」 「何って。あのさ……」 「ん?」 「俺、お前のこと好きなんだ。良かったら付き合ってくれない?」 「えッ?」 嘘!先崎があたしのこと!?